最近、「仮想通貨で儲かる」「今だけ限定で買える」といった話を聞いたことはありませんか?
その多くは、実は詐欺の可能性があります。
この記事では、仮想通貨詐欺の典型的な手口や見分け方、もし被害にあった場合の相談先や返金の流れまで、詳しく解説しています。
- 高利回りや確実に儲かるといった勧誘は詐欺の可能性が高く、要注意。
- 被害にあったらすぐに警察や消費者ホットライン(188)に相談すること。
- 安全に投資を始めるには、金融庁登録の取引所で少額から始めるのが基本。
さらに、安全に仮想通貨投資を始めるための基本ルールも紹介。
あなたと大切な人を守るために、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
仮想通貨詐欺が急増中!知っておきたい6つの典型手口

仮想通貨詐欺が急増中!知っておきたい6つの典型手口を紹介します。
仮想通貨市場の盛り上がりを背景に、さまざまな詐欺手口が登場しています。
「これは本物かも…」と思わせる巧妙な話術や仕組みで、多くの人が被害に遭っているのが現状です。
ここでは、よくある典型的な手口を6つに分類して、具体的に解説します。
①ビットコインでの高利回り投資を装う
「ビットコインを預けるだけで、月利10%の配当が受け取れる」といった勧誘が代表的な詐欺です。
最初の数カ月だけ配当が振り込まれることもあり、信頼して大金を預けた途端、運営者が消えるという手口です。
これは「ポンジスキーム」と呼ばれ、後から参加した人の資金を前の人の配当に回す仕組みで、永続性はまったくありません。
実在した「PlusToken」や「BitClub Network」など、世界的に大規模な詐欺もあり、日本人の被害者も数多く報告されています。
②未公開コインや詐欺コインの勧誘
「今しか買えない」「上場したら100倍になる」などと未公開の仮想通貨(いわゆるICO)を勧めてくる手口です。
こうしたコインは、そもそも上場の予定がなかったり、ホワイトペーパーも適当に作られているケースが多いです。
代表的な詐欺コインは、名前も聞いたことがないものがほとんどで、取引所にも一切登録されていません。
「ホワイトリスト登録者だけに配布」といった言葉で特別感を演出してきますが、詐欺の典型パターンです。
③セミナー・LINEグループを使ったマルチ型詐欺
最近多いのが、「仮想通貨の勉強会」や「無料セミナー」と称して参加者をLINEグループに誘導し、そこから詐欺案件に引き込む手口です。
最初はあくまで情報提供のように見せかけて、仲間意識を育てながら信頼を得ていきます。
「これ買ったら全員で勝とう!」と団結させたり、「〇〇さんも買った」と有名人の名前を出すなど、心理的に断りづらい空気を作るのが特徴です。
一種のマルチ商法的な構造になっていることも多く、法律的にも非常にグレーゾーン、もしくはアウトなケースが目立ちます。
④芸能人や著名人の名前を勝手に使用
「あの有名投資家も推奨」「◯◯芸人がCMに出てる」といった情報で、仮想通貨への信頼感を演出する詐欺も増えています。
実際にはその人物とは一切無関係で、顔写真や発言も捏造されています。
Instagram広告やフェイクニュースサイトで多用されており、検索しても裏付けの情報が見つからないことが多いです。
著名人が「推奨」や「監修」していると感じたときは、必ず公式アカウントや事務所の発信を確認しましょう。
⑤価格保証・買取保証をうたう虚偽情報
「絶対に値下がりしません」「最低でもこの価格で買い取ります」といった保証がついている仮想通貨は、ほぼ詐欺だと思ってください。
仮想通貨は市場価格で変動するため、将来の価格保証は誰にもできません。
そもそも金融庁は「元本保証がある投資商品には特に注意」と明言しており、こうした勧誘には即時に警戒する必要があります。
「保証があるから安心」という言葉にこそ、最大の罠があるのです。
⑥代理店販売や紹介制度で囲い込み
「あなたも紹介すれば報酬がもらえる」「チームを作って一緒に稼ごう」といった紹介制度を利用するケースも、非常に多く見られます。
これらは「ネットワークビジネス(MLM)」と構造が似ており、詐欺的な案件の温床になりやすい仕組みです。
被害者が加害者になってしまうこともあるため、自分が信じて勧めた結果、友人・家族に被害が広がるケースもあります。
一度冷静になり、「これは人に紹介しても大丈夫な内容か?」と自問することがとても大切です。
仮想通貨詐欺の見分け方|騙される前にチェックするポイント
仮想通貨詐欺の見分け方|騙される前にチェックするポイントを解説します。
仮想通貨の話をされて「怪しいかも」と感じたら、まずは以下のポイントをチェックしてみてください。
詐欺にありがちな共通点を知っておけば、大きなトラブルに巻き込まれる前に気づけるようになります。
①取引所で買えない通貨は原則NG
まず大前提として、「金融庁に登録された正規の暗号資産交換業者」で扱っていない通貨は、基本的に買ってはいけません。
「今だけ特別に直接購入できます」と言われても、それはただの“販促トーク”。
正規の仮想通貨は、bitFlyerやコインチェック、GMOコインなど、登録取引所で誰でも取引できるはずです。
買い方が特殊だったり、販売者が個人や謎の法人だった場合は、100%詐欺を疑いましょう。
②最低購入金額が異常に高い
「最低30万円からじゃないと買えない」「100万円からが本気の投資」といった文言は、詐欺の典型です。
なぜかというと、本当に価値ある仮想通貨なら、1,000円や1万円からでも買えるからです。
購入金額に“ハードル”を設けるのは、相手に「これだけ払ったのだから信じるしかない」という心理を植えつけるためです。
少額から試せない投資話には、絶対に乗らないこと。
③価格保証や買取保証は詐欺の常套句
「絶対に損しない」「最低でも2倍になる」「下がったら全額返金」といった話には、絶対に耳を貸してはいけません。
仮想通貨は変動が激しい資産なので、誰にも将来の価格は予測できません。
金融庁や消費者庁も「元本保証をうたう仮想通貨には注意」と繰り返し注意喚起しています。
保証をうたう話は、そもそも法律違反である場合もあります。
④断ると態度が急変・今すぐと言われる
「今日だけのチャンス」「今買わないと損する」など、焦らせる勧誘も非常に多いです。
最初は丁寧だったのに、断ろうとしたら不機嫌になったり、「後悔するよ」と言い出す相手もいます。
本当に良い投資案件であれば、そんなに急がせる必要はありません。
あなたの判断を尊重せず、圧力をかけてくる時点で、その話は切ってしまいましょう。
⑤勧誘者に質問すると明確な答えがない
「そのコインはどこで使えるの?」「企業名は?」「開発元はどこ?」と質問したときに、あいまいな答えしか返ってこないなら要注意です。
詐欺師は、質問をはぐらかしたり、「詳しい人に聞いてみる」などと言って逃げがちです。
ホワイトペーパーや開発ロードマップがなかったり、運営元の実態がない場合は、ほぼ詐欺だと考えてください。
本当に安全な投資案件なら、正確で信頼できる情報を最初から提示できるはずです。
もし仮想通貨詐欺にあったら?返金や相談の流れ

もし仮想通貨詐欺にあったら?返金や相談の流れを解説します。
もし仮想通貨の詐欺に気づいたら、できるだけ早く動くことが重要です。
支払方法や被害内容によって対応も変わってくるので、まずは冷静に状況を整理して、行動を起こしましょう。
①支払い方法別の返金可能性(ビットコイン・銀行・クレカ)
ビットコインや仮想通貨で支払った場合は、基本的に追跡や返金は困難です。
ブロックチェーンの仕組みにより、送金後の取消ができず、詐欺業者が受け取った時点で実質取り戻す手段はなくなります。
ただし、被害届や報告が多ければ、取引所側がアカウントを凍結することはあります。
銀行振込の場合は、「振り込め詐欺救済法」によって、該当口座が凍結されていれば返金のチャンスがあります。
振込元の銀行に連絡し、事情を説明してください。
クレジットカード決済の場合、「チャージバック(支払い取消し)」が可能なケースがあります。
利用明細と詐欺の証拠(画面キャプチャなど)を提出し、カード会社に相談しましょう。
②まず相談すべき窓口(188・消費生活センター)
「誰に相談すればいいかわからない」というときは、まず「消費者ホットライン(188)」に電話してください。
この番号は全国どこからでもつながり、最寄りの消費生活センターにつながります。
専門の相談員が、状況を聞いて返金や通報のアドバイスをしてくれます。
他にも、各自治体の相談窓口、警察署内のサイバー犯罪対策課などにも相談可能です。
③弁護士・警察への相談手順
被害金額が大きかったり、組織的な詐欺が疑われる場合は、法律の専門家や警察への相談が有効です。
まずは「法テラス(0570-078374)」で無料の法律相談を受けてみましょう。
詐欺の可能性が高いと判断された場合、弁護士に相談することで、損害賠償請求や返金交渉に進めます。
また、最寄りの警察署に被害届を提出することで、詐欺事件として捜査対象になる可能性があります。
詐欺であることを裏付ける資料をできるだけ多く準備してから相談しましょう。
④詐欺被害に遭ったときの記録の残し方
返金や法的対応を行う上で、以下のような証拠を残しておくことがとても大切です:
- 詐欺サイトやLINEのスクリーンショット
- 送金履歴(仮想通貨アドレスや銀行口座)
- メールや通話履歴(録音があればなお良い)
- 勧誘者とのやり取りの履歴(名前、肩書きなど)
「詐欺だと確定する前でも」証拠は集めておきましょう。
被害に遭ったことを証明するためには、こうした記録が何より重要になります。
仮想通貨詐欺はやめとけと言われる理由
仮想通貨詐欺はやめとけと言われる理由をまとめます。
「仮想通貨は詐欺が多いからやめとけ」と言われるのには、きちんとした理由があります。
特に初心者が巻き込まれやすい罠を理解することで、うっかり騙されるリスクをグッと下げられます。
①金融庁の登録なしで販売されている
日本で仮想通貨を取り扱うには、金融庁の登録を受けた「暗号資産交換業者」である必要があります。
しかし、詐欺コインや怪しいプロジェクトは、そもそも登録業者を通して販売されていないことが多いです。
「今だけ直接販売」「公式ルートでは買えない」などと言われた場合は、それだけで危険信号。
本物の仮想通貨は、bitFlyer・GMOコイン・コインチェックなどの正規業者で取引できるのが前提です。
②情報の非対称性が大きい
仮想通貨の仕組みや仕掛け、発行元の情報などは、専門知識がないと判断が非常に難しい領域です。
この“情報格差”を利用して、素人を狙うのが詐欺師の手口です。
「ブロックチェーンだから安全」「NFT連動で価格上昇確実」などと、難しい用語を並べて信用させようとします。
しかし、それらの仕組みが正しく使われているかどうかは、見極めがとても難しいのです。
理解できない商品は「買わない」が鉄則です。
③「儲かる」はすべてウソと思え
「誰でも儲かる」「年利30%」「100倍確実」などと聞いたら、その瞬間に詐欺を疑ってください。
投資に“絶対儲かる”は存在しません。
特に仮想通貨のように価格変動が激しい資産では、数時間で価値が半分になることもあります。
過去に爆上がりしたコインがあったとしても、それは“結果論”であり、再現性はまったくありません。
うまい話には裏がある。その意識を持つだけで、防げる詐欺は山ほどあります。
④一度失った資金の回収は困難
詐欺の怖さは、被害に気づいたときにはもう取り返しがつかないことです。
特に仮想通貨で支払ってしまった場合は、追跡や返金ができない構造になっているため、完全に泣き寝入りになりがちです。
また、相手が海外サーバーや偽名を使っていることも多く、警察でも捜査が困難になるケースもあります。
詐欺に遭わないためには、そもそも「近づかない」ことが何よりの防衛策です。
「自分だけは大丈夫」と思わず、慎重に行動するようにしましょう。
怪しい仮想通貨の勧誘を受けたときの断り方と対応法

怪しい仮想通貨の勧誘を受けたときの断り方と対応法を紹介します。
仮想通貨関連の詐欺は、巧妙に“信頼関係”を使って勧誘してくることが多いです。
「知ってる人だから断りづらい」「仕事関係で無下にできない」など、心理的なハードルがあるのは当然。
ですが、自分の資産と信頼を守るためには、はっきりNOを伝えることがとても大切です。
①しつこい勧誘には「法律違反の可能性がある」と伝える
相手があからさまにしつこかったり、LINEで連続メッセージを送ってくるようなケースでは、「特定商取引法」や「金融商品取引法」に違反している可能性があります。
この場合は、「これ以上勧誘を続けると法律違反になりますよ」と伝えると、効果的な抑止になります。
特に“勧誘の繰り返し”や“虚偽の説明”は法律に抵触するため、相手もそれを恐れて引き下がることが多いです。
「こちらの判断で断らせてもらいます」と、一言でスパッと終わらせてOKです。
②相手が知人・友人の場合の穏やかな断り方
最も難しいのが、相手が友人や知人だった場合です。
この場合は、「投資は自分で調べてからしかやらないって決めてるんだ」「お金の話は家族とも相談してからにしてる」と、自分の方針を理由にしてやんわり断りましょう。
「また別の話で会おうね」と言って話題を切り替えるのも有効です。
どうしても断れないときは、「いったん資料だけ預かって検討するね」と時間を稼ぐ方法もあります。
ただし、無理して関係を続けてしまうと自分も巻き込まれる可能性があるため、限界を感じたら距離を置くことも必要です。
③LINEやDMでの誘導に乗らない
最近多いのが、LINEやインスタのDMで突然送られてくる「投資話」です。
「今だけ無料で情報配信中!」「誰でも月収50万!」といった怪しい誘導には、返信せず既読スルーが一番。
返信してしまうと、「興味あり」と判断されて勧誘がエスカレートします。
必要であれば、ブロックや通報機能も使ってOKです。
情報収集のフリをした詐欺が本当に増えているので、「怪しいDMはすべて詐欺」と割り切る意識を持ちましょう。
④セミナーに呼ばれたら断ってOK
「無料セミナー」「勉強会」などの誘い文句で呼び出されるパターンも多いですが、断って問題ありません。
特に「参加は自由」「説明だけ聞いて」と言いながら、実際には強引に契約や購入を迫るケースが後を絶ちません。
「予定が合わない」「家族に止められている」など、柔らかく断る理由を用意しておくと便利です。
一度行ってしまうと、押し切られてしまうこともあるので、行かない判断こそが最も確実な防御策です。
安全な仮想通貨投資を始めるための基本ルール
安全な仮想通貨投資を始めるための基本ルールを紹介します。
仮想通貨はリスクもありますが、正しい知識とルールを守れば、詐欺を避けながら健全に投資を楽しむことができます。
ここでは、初心者が絶対に守るべき4つの基本ルールを紹介します。
①必ず金融庁登録済の取引所を使う
まず何より重要なのが、「金融庁に登録されている暗号資産交換業者(取引所)」を利用することです。
日本で認可を受けた取引所には、セキュリティや資産の分別管理、ユーザー保護など厳しいルールが課されています。
代表的な登録済取引所:
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- GMOコイン
- コインチェック
- 楽天ウォレット
公式サイトで「暗号資産交換業者 関東財務局長登録第〇号」といった記載があることを確認しましょう。
②「少額」「余剰資金」で始める
仮想通貨の価格は大きく変動するため、最初から大金を投資するのは非常にリスキーです。
「なくなっても生活に支障が出ないお金」で、「まずは1万円から」など少額でスタートするのが鉄則です。
分散投資も重要で、仮想通貨だけに資産を偏らせるのではなく、現金・預金・他の資産と組み合わせて管理しましょう。
「最初は小さく、慣れてから広げる」これが安全に続けるための第一歩です。
③勧誘されたコインは絶対に買わない
LINEや友人から紹介されたコイン、SNS広告で勧められる未公開通貨には手を出さないでください。
「これ絶対上がる」「上場確実」といった情報は、ほぼ100%詐欺です。
自分で調べて納得したものにだけ投資をする、という姿勢が大切です。
特に、「ホワイトリスト限定販売」「先着順で配布中」などの甘い言葉には注意。
情報の出所があいまいなものには、手を出さない勇気を持ちましょう。
④ビットコインやイーサリアムなど流通量の多い通貨を選ぶ
最初に扱うべきは、取引量が多く、世界中で利用されている通貨です。
具体的には以下のようなものが推奨されます:
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- リップル(XRP)
これらの通貨は価格変動はあるものの、市場の信頼性が高く、情報も豊富にあります。
「どこの誰が作ったのか分からない通貨」より、透明性のあるメジャー通貨から始めることが、長く安全に投資を続けるコツです。
まとめ|仮想通貨詐欺の被害に遭わないための最低限の知識
詐欺に遭わないためのチェックポイント |
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①高利回り・保証つきの話は詐欺の可能性大 |
②取引所で買えない通貨は基本NG |
③支払い方法ごとに返金の可否を確認 |
④勧誘を受けたら冷静に断る姿勢を持つ |
⑤安全に始めるには正規の取引所+少額から |
仮想通貨は正しく使えば便利で魅力的な資産ですが、その知名度の高さゆえに詐欺の温床にもなっています。
「儲かる」「今だけ」「あなただけに」といった甘い言葉には注意し、疑うことから始めましょう。
そして、もしも怪しいと感じたら一人で判断せず、188や警察など信頼できる機関に相談することが大切です。
詐欺を避けて、安心できる投資ライフを送りましょう。